




ムスクの歴史と香り
1.歴史
「ムスク(Musk)」は和名で「麝香(じゃこう)」と呼ばれています。
4000年の歴史を持つといわれる中国やインドなどで漢方や薬、香料の原料として使用され、古代より魅力的な香りで人々を魅了していまきました。
歴史上にもたびたび登場しており、世界三大美女の一人とされる楊貴妃は“その身体にムスクを塗りたくって玄武皇帝を魅了した”と言われています。
イスラム社会でもムスクは媚薬として使用されていたとされ、古代から人間社会においてフレグランス以上の役割を担っています。
現在でもムスクは異性を惹きつける匂いとしてセクシーさをうたうフレグランスに使用されることが多いです。
2.香り
温かみのある官能的で動物的な匂いと表現される匂い・香りと言われています。
甘く粉っぽい香りを持ち香水の香りを長く持続させる効果があるため、香水の成分として重宝されています。
実はムスクは、ジャコウジカと呼ばれるネパールやヒマラヤ周辺に生息する小柄な「シカの一種」から取れる香料なんです。
具体的には、ジャコウジカのオスのおヘソの下あたりにある包皮腺(ジャコウ腺)から分泌される液体を採取した物です。
その分泌物にフェロモンが含まれており、メスを引き寄せる力があり、そういった経緯からムスクの香りは「フェロモン満載・ 魅了的でモテる香り」と言われています。
この分泌物が「ジャコウ」、英語で「Musk=ムスク」と言います。
こうしたことからムスクの香りは、レモンなどの植物性香料とは異なり動物性香料というモノに分類されます。


ムスクの現在
その甘美な香りからジャコウジカは乱獲され絶滅の危機に瀕しており、現在ではワシントン条約でムスクを輸入することは禁止されています。
いまでは、動物保護の観点からも香水メーカーも本物の天然ムスクを使用したいというところはなく、合成100%で作られたムスク香料が使用されています。
合成とはいえその香りは香水の中でとても人気のある香りですが、まだまだ天然ムスクの香りには遠く及ばないと言われています。
本物の天然ムスクは、香料会社や研究所、香り関連研究所などなど、学術目的や特別なライセンスがあれば入手できる場合もあり、過去から受け継いだ遺産として本物の天然ムスクを所有するところもあります。
一般には非常に入手困難な本物の天然ムスク、どれだけ魅力的な香りなのか嗅いでみたいですね。
ムスクが人気な理由
『男性がムスクの香りをつけるとモテる。』といわれていますが、正式な科学的根拠はないです(笑)
ですが、ムスクの香りを男性がつけることで女性はその男性を魅力的に感じると研究されているそうで、男性につけてほしい香りとして人気のひとつでもあります。
『女性がムスクの香りを長時間使用するとホルモンバランスが整い美肌になる』と、近年の研究結果で発表がされました。
ムスク系の香料は嗅覚の一時中枢である嗅球の特定領域に入力され、高次脳へと伝わることがムスクの香りがフェロモンのような生理作用をもたらす要因になると東京大学の研究グループにより明らかにされています。
また、ムスクの香りは「甘くあたたかく石鹸のような落ち着いた深い香り」と表現されることがあります。
その甘い香りが官能的に感じ、色気を醸し出しながら石鹸のような清潔感高い香りであり、香りの持続性を高める効果があるということで人気なのだと思います。
ムスクが使われている物
ムスク=香水と思われてる方も多いと思いますが、たくさんの商品にムスクが使用されています。
香水
芳香剤
柔軟剤
石鹸&ボディーソープ
ヘア&ボディミスト
ハンドクリーム
シャンプー
トリートメント
化粧品
ボディークリーム
アロマキャンドル
お香
以上、様々な商品を挙げてみましたが、いかがでしょうか。
身近な物で思い浮かぶものがあると思います。
その中でもやはり香水が多く使用されています。
「エンジェルハート」という香水の種類にもムスクを使用している商品があります。
関連記事に詳しく掲載してますのでご覧下さい。
皆さんは、エンジェルハートという香水を耳にしたことはありますか? 引用 公式サイト こちらは女性にとても大人気の商品で、においはもちろん形もハートが特徴の香水となってお[…]
ホワイトムスクとは
ホワイトムスクの名前は、よく耳にしたり目にしたりするのが多いのではないでしょうか。
ホワイトムスクとは、エタノールや精製水、天然精油などを含む香料で作られた合成ムスクの通称のことで、正式な香料の成分ではない合成ムスクの「通称」です。
清潔感のある香りやもともとの外見が白っぽい淡黄色の結晶であることから、「ホワイトムスク」と呼ばれるようになったという説が有力のようですね。
ホワイトムスクと一言に言ってもその香りは様々で、ときにはブラックベリーのような香りや、アンブレットという花のような香りがするものもあるようです。
学会でも化粧品業界でも正式な定義がされておらず、一人歩きしている言葉のようにも見受けられます。
ですが、「ホワイトムスク」の商品は本当に多いと思います。
参考にこちらの商品をご紹介します。
まとめ




