今日は金曜日。明日はお休み。しかも同居人の彼は来週まで出張中。そこで今夜はお部屋で「くさくさ三昧」
ニンニクたっぷり餃子、大皿豚キムチ、ネギ山盛り冷奴。お気に入りのビールをお供にいただきまーす。う、う、う、美味い。
ほろ酔いで喜びをかみしめていると、玄関のえらく下の方からノックの音がしました。
時間も遅いし、恐る恐る「どなたですか」と聞いてみると「さやか、おじちゃんだ」との返事。
「おじちゃん?」ドアを開けるとそこには、くちばしにビールの入ったコンビニ袋を咥えネギを背負った鴨のおじさん、カモネギおじさんが私を見上げていました。






ネギの匂いの正体
ネギ(長ネギ、玉ネギ含む)、ニンニク、ニラに共通して含まれる硫化アリルという成分が、アリナーゼという酵素と結びつく事でアリシンという物質に変化します。
このアリシンが匂いの原因です。匂いが強い食材にはアリシンという共通項があったんですね。
アリシンが血液中に流れ出し、呼気と共に匂いが排出され続けます。アリシンは血液を巡る為、口臭だけでなく体中から匂いを発します。
つまりこの間は歯を磨こうが何をしようが匂います。これがしっかりと消化され、汗や尿として排出されると匂いがなくなります。
消化されるまで約一日ぐらいです。一日、長く感じますね。ま、十年以上ワキガの匂いと闘っている私からすれば、ほんの一瞬ですよ。
とはいえ匂いから早く解放されたい気持ちは分かります。それには消化を早める様に努めましょう。
消化のお助け役、それは唾液です。今後も美味しいネギを気兼ねなく食べる為に、唾液をいっぱい出す術をここでお伝え致します。
唾液にいい仕事をしてもらおう
唾液の力ってスゴいです。多機能です。目一杯活用させてもらいましょう。人間の身体って本当に機能的に出来ていますね。
- デンプンを分解して消化をしやすくする。
- 口の中の湿度・清潔を保つ。
- 口内の細菌の繁殖を抑える。
- 口臭・虫歯・歯周病などのトラブルを防ぐ。
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いつでもどこでもマッサージ
「口が渇いたなぁ」と思ったら唾液の出るポイントをマッサージしてみて下さい。座っていても立っていても出来るマッサージなので、思い立ったらすぐ取り掛かれますよ。カモネギおじさんはヒトじゃないからね、参考にならないか。
ガムも出来る子
私が口臭予防アイテムとしてイチオシなのは、何と言っても「スッキリ吐息」です。
ただ今回は唾液分泌促進重視(漢字ばっかり)という事で、ガムを取り上げます。
ガムを噛む事で、消化の手助けをする唾液を分泌するだけでなく、血管の循環が良くなり脳まで活動的にしてくれます。ガムを噛むだけでいい事いっぱいですね。
毎食後
食事の際に行う咀嚼だけでは噛む回数が不十分。ガムを噛んで更に唾液を出しましょう。何より口の中がスッキリしますね。
緊張する場面の前
人前でスピーチする等、緊張すると唾液の分泌は悪化します。ガムを噛む事で口内を潤しましょう。リラックスも出来るし、滑舌も良くなりますよ。
就寝前
寝る前のガムで就寝中のお口の細菌増殖を抑えます。目覚めた時の口臭が減少するという効果もあります。
ガム、何て有能な子。
ガムはこの様にメリットが多々ありますが、場を間違えると「チっ、スカしてんなぁ、大リーガーかよ」といらんツッコミを受ける事がありますので注意しましょう。クチャクチャするのは論外ですよ。カモネギおじさん、餌食べてる時ちゃんと気を付けてるかな。
おならが臭いのは当たり前





カモネギおじさんのお祝いの言葉は突然で、私は思わず泣いてしまいました。おじさんはあわてて私の膝に飛び乗り、羽根を使って一所懸命私の涙を拭ってくれました。おじさん、あったかいよ。
でもね、この羽根、めっちゃネギ臭いんだけど。
自分の思うままに
今回はネギを食べたあとの口臭対策についてお話しました。
・ネギを食べたら匂うのはアリシンという物質が原因。
・アリシンが消化されるまで、何をしても匂いは消えない。
・消化の促進には、唾液をたくさん分泌する事が有効。
朝起きるとカモネギおじさんはいませんでした。
というより、そもそも私には人語を操る鳥類の叔父はいません。
でもそんな謎のおじさんは、私の心の中に「さやかが思ったままの道を行けばいいんだよ」と優しい温もりのあるメッセージを残していってくれました。
ありがとう、カモネギおじさん。また会えたら今度はネギだく牛丼ご馳走するね。