とあるいつもの平日の朝。
目を開けてベッドからおきあがり、カーテンを開け日光を浴びる。
部屋をでてまず、トイレに向かい日課の排尿をすませる。
ふと嗅いだことのないニオイが…。
あれ?なんか臭う。昨日変な物でも飲んだかな??
いやいやこれといって変わったものは食べていないはず…。
熱はないし体調も悪い訳でもない、いたって普通。
身体のどこかが悪いのかなぁ。
大きな病気だったりしないかな。
普段と体調は変わらないのに、お腹をくだしたり、尿の色や匂いが気になったり。
いつもと違うことが起きるととても不安な気持ちになりますよね!
今回は最近の新しい研究を元に、尿の色や匂いの変化でわかる病気のサインについて解説していきます!
尿とは
そもそも尿というのは、身体の中の水分や老廃物、不要物が腎臓により分解されて残る身体に不要な水分です。
つまり!身体に必要のない水分や栄養素が尿となり身体の外へ出される。
正常な尿の色は淡黄色で、朝起きた時や、汗をたくさんかいた後などは、すこし色が濃くなり、水をたくさん飲んだ時や寒い日は反対に色の淡い無色に近い尿がでます。
水ばかり飲んでいる人の尿は、ほぼ透明な色と言うことですね!
では、匂いはどういう意味があるのでしょうか?
尿の匂いと種類
きついアンモニア臭
アンモニア臭がする時は、膀胱に細菌が発生していたり尿道に炎症を起こしている可能性があります。
この症状は尿をガマンしすぎたりするとなりやすいです。やっぱりガマンは良くないですね。
アンモニア臭の尿の色は、白っぽく濁っている特徴があります。
甘酸っぱい匂い
甘い匂い、または甘酸っぱい匂いは糖尿病の可能性があります。
よく糖尿病になると「甘いにおい」がするといいますよね。糖尿病が進行して糖がうまく代謝されなくなると、代わりに脂肪がエネルギー源として使われるようになります。この過程でケトン体という物質が発生します。
このケトン体の中のアセトンという物質が甘酸っぱい匂いの原因です。色の特徴は透明なことが多いです。
過度の糖質制限や炭水化物の不足により起きることがあります。
みなさんは、糖質ダイエットをし過ぎてませんか?糖質は脳や運動に必要なエネルギーです。やりすぎには注意しましょう!
また赤ちゃんの尿からも甘い匂いがする事があります。メープルシロップのような甘い匂いがすることから「メープルシロップ尿症」といい、治療をしないと発達障害や最悪の場合、死に至るケースもあるといいます。
子育て中の人は赤ちゃんの尿の匂いにも注意してみましょう!!
腐敗臭
さらに尿や身体から、魚が腐った匂いがするケースもあり、「トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)」といいます。またカビ臭い匂いのする「フェニルケトン尿症」があり、どちらも特定の酵素が欠損しているために起こります。乳児や幼児に見られます。
対処法
魚の腐敗臭に関してはキツイ体臭以外の健康面での影響はありませんが、これといった治療法はなく、コリンやレシチンを多く含む食品(魚介類、卵黄、乳製品、豆類、肉類)の摂取を減らす努力をしましょう。
ただし、これらを食事の際に摂取しないとなると栄養が偏り、他の健康に影響を及ぼす事があります。
摂取された食べ物が体臭として発生するまで、6〜8時間程かかるので、これらを摂取するのは昼のランチだけにする等の工夫をしましょう。
ガンにも匂いがある
吐く息や血液、尿の匂いを嗅ぐことで、ガンがあるかどうかを高確率に嗅ぎ分けられる「がん探知犬」をガンの検査に活用しようという試みがあります。
人間の鼻では分からないような低い濃度でも、探知犬はほぼ100%の確率でガンがどうかを、嗅ぎ分けました。
この研究から、がんには特定の「ニオイ」があることがわかります。
探知犬に続き、体調1ミリほどの「線虫」もニオイを嗅ぎ分けることができると研究で発見されました。
1滴の尿があれば95.8%の確率でガンを診断できるそうです。さらに、これまでのがん検診では見つけられなかった早期ガンを発見できる可能性もあるみたいです。
ほんの少しの尿からいろいろな事がわかるんですね!
まとめ
毎日当たり前のようにしている排尿。
あまり気にしていなかったけれど、体の異変を匂いや色で教えてくれていたんですね。
匂いや色、“ いつもと違う異変 ” を感じたら医療機関へ行ってください。
乳児や幼児がいるご家庭は、子供の尿や体臭にも注意しましょう。
忙しい日々ですが、病気の不安を減らし、健康な毎日を過ごしてくださいね。